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『侍』(さむらい)は、1965年(昭和40年)に公開された日本映画。 三船プロダクション製作の2本目の映画作品で、三船にとっては長期にわたった『赤ひげ』の撮影後、最初の主演作品となった。桜田門外の変を題材に、暗い過去を背負った一人の浪人の生き様を描く。岡本監督としては初の本格的な時代劇映画となった。作品は、実録風のリアルなタッチで主人公を巡るドラマが進んでいく。クライマックスの井伊大老襲撃シーンでは桜田門外を大がかりに再現、雪景色の中の惨劇が白黒画面の中で展開する。2007年(平成19年)に東宝よりDVDが発売されている。 併映は、『社長シリーズ』の一本である『社長忍法帖』(監督:松林宗恵)。 == あらすじ == 出世を夢見ていた尾州浪人の新納鶴千代は、大老井伊直弼の暗殺を画策する水戸浪士を助けたことから、星野監物を首領とするその浪士一行の計画に加わることになった。だが鶴千代は浪士達の会合が開かれる宿で我が目を疑う。そこにはかつての許嫁・菊姫と瓜二つの女中・お菊がいたからだ。鶴千代は優れた剣術の腕を持ちながらも、出生の不明さから仕官の口が無く、菊姫との縁もそれが原因で破談になった過去を持っていた。 桜田門で登城する井伊を暗殺せんと待ち構える一行だが、井伊は暗殺計画を察知しているかの如く姿を現さない。一行の中に井伊への内通者がいると踏んだ監物は、水戸浪士以外での参加者である鶴千代と、上州浪人栗原栄之助のどちらかが怪しいと睨み、素性を調査する。すると、栗原と井伊側と遠い繋がりがあることが判明、監物は鶴千代に栗原暗殺を命じる。栗原とは大親友の間柄となっていた鶴千代は、鬼となって栗原を斬殺するが、直後、内通者は浪士隊幹部の増位惣兵衛で、栗原は無実であったことが判明する。もはや浪士の運命から逃れられぬと悟った鶴千代は、井伊暗殺への決意を新たにする。 そしてついに井伊を乗せた籠が桜田門から出た。一斉に斬り込む水戸浪士、そして鶴千代。それが皮肉な結末を迎えるとも知らずに。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「侍 (映画)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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